「男の星座」(原田久仁信、梶原一騎)

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「男の星座」(原田久仁信、梶原一騎)

「男の星座」を読んだ。

原作者、梶原一騎。

巨人の星」、「あしたのジョー」などの原作者だ。

梶原といえば、その人物面も派手だ。

子どものころから、やんちゃな人生を送ったようである。
Wikipedia参照

「男の星座」は、梶原の自伝的作品だ。

わたしのような、無風の人生を送る人間からすると、梶原の、いろいろあった人生は憧れである。

憧れと同時に、「自分だったら切り抜けることができないだろう」と、梶原の凄みの前に萎縮したりもする。

梶原は、元々作家志望だった。

彼は、ついに作家に転身することを決め、本作を、漫画原作者としての最後の作品と宣言して連載を始めたのだ。

しかし、結果的に、これは未完の遺作となってしまって、わたしたちは、最後まで読むことができない。

にもかかわらず、おもしろい。

梶一太という、梶原本人と思われる人物が主人公だ。

大山倍達、力道山、ルー・テーズなど、プロレス・武道会の大物が実名で登場する。

出てくる面々は、格闘技方面に止まらない。

なんと、美空ひばりや岸恵子までも、ストーリーに絡むのである。

戦後のプロレス界を、梶原目線で味わうことができるのが、本作の楽しさだ。

わたしはこの「男の星座」の前に、「 KIMURA~木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」を読んでいた。

「KIMURA〜」は、増田俊也の「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」という評伝を漫画化したものだ。

わたしは、増田の著作をいつか読みたいと思っているものの、その分厚さから手を出すのに躊躇していた。

先に漫画版を読んでみようという気持ちで、「KIMURA〜」を読んだ。

そこには、木村政彦目線の柔道・プロレス界が描かれていて、最後力道山は悪役に近いわけである。

そして、この「KIMURA〜」の中には、増田が「男の星座」を読んだことも紹介されていて、わたしは「男の星座」に辿り着いたというわけである。

「男の星座」は、まさにこの、力道山VS木村政彦の一戦から始まる。

そして、木村の存在感はあっという間に薄れていき、力道山と大山倍達、そして漫画原作者の梶一太の物語になっていくのである。

作中でも語られるとおり、梶原は、実際に大山の空手道場に入門する。

梶原のなかで大山の存在は極めて大きく、他の作品にも、大山をモデルにした人物が何度も登場し、毎回、その超人ぶりを発揮している。

また、力道山についても、わたしはその名前しか知らなかったので、非常に興味深く読んだし、ルー・テーズに至っては、名前すら初めて聞いた。

作中のルー・テーズはおそろしく強かった。

そして、「プロレスとは何か」という問いに真っ向から挑んだ男なのだということを、教えてくれる。

(それは力道山も同様である)

俄然、プロレスに興味がわいた。

本作の後半で、馬場や猪木が新人として登場したことで、プロレスの歴史を知りたい!と思わせられた。

読了して、数日がたった。

わたしは、「男の星座は、文学である」と確信している。

純文学である。

これこそ、私小説ではないだろうか。

恥。

こんなに、書き手の恥が真正面から描かれている漫画は、見たことがない。

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