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ドカベンプロ野球編はつまらないのか

ドカベンの研究

ドカベンプロ野球編、スーパースターズ編を通読した。

おもしろかったかどうか、わからない。

高校野球編に比べたら、間違いなくつまらない。

やはりドカベンは、高校野球の漫画だ。

だが、ただつまらないで切り捨ててはいけないのではないかと思っている。

プロ野球編52巻、スーパースターズ編45巻、合計97巻だ。

本当に退屈な作品だったら、とても読みきれない。

しかしわたしは、毎日のように読むことができた。

そして、おもしろいと感じている瞬間も、たしかにあった。

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ドカベンプロ野球編の感想

まずは、『プロ野球編』の感想を書いてみたい。

プロ野球編は、ドラフトから始まる。

山田、岩鬼、里中、殿馬、微笑の明訓五人衆がプロ入りする。

明訓で活躍した彼らが、どのチームに入るのか。

入ったらどんな活躍をするのだろう。

そんな、空想する楽しさがある。

プロ野球編で最もおもしろいのは、この最初のドラフトだ。

プロ入りしてからの展開には、考えさせられる。

優勝を含む順位(結果)が、実際のプロ野球の結果に準じたものになっているのだ。

つまり、現実を超えていない。

ドカベンは、漫画だ。

現実のプロ野球を補完するために存在するのではなく、ドカベンにはドカベンの世界がある。

最終的には現実を崩さないという制約は、不要ではないだろうか。

水島新司は、プロ野球編35巻のカバーにこう書いている。

『ドカベンプロ野球編』になってから相手が実在のプロ野球選手なので、オリジナルの新キャラクターがめっきりと減っていました。『ドカベン』においては実在の選手はあくまで脇役的存在であって、主役は漫画である事を私は忘れていました。そういう意味で『プロ野球編』もこの35巻から少しずつ展開を変えていこうと思います。新しいキャラクターを各チームにどんどん入れて漫画の原点に戻ります。ご期待下さい。

非常に示唆に富む言葉だ。

わたしは、プロ野球編が始まるとき、「現実の選手と山田たちが戦う。どんなすごいことになるか」とワクワクした。

ところが、始まってみると、まさにそれがつまらないがゆえに読むのをやめてしまった。

漫画は、漫画であるべきなのだ。

この35巻では、不吉霊三郎、島田牛虎、神山歩という新キャラクターが登場する。

いよいよプロ野球編が漫画の世界に戻ってくる時がきた。

(ここまで書いていて気づいたのだが、いったん現実のプロ野球の世界に入ったからこそ、この「さあ漫画に戻そう」が効いているわけで、最初からこれが始まっていたら、「リアリティがない」と感じるのかもしれない。)

不吉、島田、神山などの新キャラクターは、とても興味深い。

大した脅威にはならなかったのだ。(島田だけは、150kmのボールを投げたが)

真の実力がないと、活躍はできない。

このあたりが、一発勝負の高校野球との違いなのかもしれない。

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